スロウもほどほどに

この連休に、友人と逗子の「coya」というカフェに行ってきました。
フードコーディネーターの根本きこさんご夫妻が
経営されているとか。
朝から集合して、昼前に到着しようとがんばって行ってきたのです。
が…、途中で電車に乗り間違え、結局、お店に到着したには13時前。
そして、お店はものすごい行列。
並んでいる子連れのお父さんに聞くと、「かなり待っていますよ…」と
暗いお返事。それでも、みなさん大人しく、イスに腰掛け、イスなしの人は
立って、待っておられました。
んでもって、我々も待つことに。私たちの前に6組待ってるとのことでした。
まあ、それでもそのうち順番はくるだろう…と思ったのが運のつき。
なななんと、腹ペコの我々がランチを食べられたのは、
それから2時間後のことだったのでした。ありえなーい!

お客さんは、文句一ついわずに、黙ってみんな待っておられました。
お店の人も悪びれるふうもなく、何も言わずに、
ただもくもくと普通にカフェを営んでいました。

私と友人は、気もそぞろ、悲しい気持ちになっておりました。
腹が減りすぎ、そしてなおかつ、「待つ」ことが大嫌いな関西人です。
「2時間も待っている客に、水の一杯もださねーのか!」とは
口が裂けてもいえない雰囲気。押し黙る、苦しい戦いです。
また、そのような大人しく待てない人間は、
このお店には招かれざる客なのだということも、
私たちもわかっておりました。

そしてようやく席をゲットし、待望のお食事。
ポークハヤシ、ドーナツ、カフェオレを注文しました。
で…残念ながら、仕事柄、そこそこ口の肥えている私たちが
二時間待って感激するようなお味は待っておりませんでした…
益々、悲しみは膨らむ一方。

また、店内はとても静かで、席についているお客さんは
入口の長蛇の列を知ってか知らぬか、
お茶をすすりながら読書などされておりました。
私と友人は、もう、ほんとにびっくり。
ゆっくりと、人間らしく生きることとは、
人に対して無神経になることではありませぬ。
逆に、すこし引いた目で物事や人を見ることができるから、
もっと細やかな心配りができるはずです。
私の考えるスロウとは随分違うことがお店で起こっていたので
とても残念でした。