阿修羅のごとく

suneon2005-06-11

観ちゃいました、『阿修羅のごとく』。遅いよ、いつも。
原作は向田邦子さんです。監督は森田芳光監督。

それにしても豪華キャスト。娘役は、大竹しのぶ黒木瞳深津絵里深田恭子。娘婿は小林薫中村獅童。そ・し・て、お父さん役は仲代達矢、お母さん役は八千草薫!!! ほかにもすごいです。桃井かおりに、坂東三津五郎木村佳乃…ああ贅沢!

そんなわけで、どの俳優・女優さんも素晴らしかったのだけど、
やっぱり軍配は八千草薫さんだと思いました。
ほんまに、お母さんみたいやった。泣けたよ〜。

ストーリーは原作をほぼ忠実に辿ってました。
ただ、ひとつだけ心残りだったのは、原作で私がとても好きなシーンが
なかったのですよ。がーん。期待してたのに。

どんなシーンかというと、お母さんがお父さんの背広のポケットからミニカー?か何か、
子供のおもちゃを見つけるのです。それを手にとったお母さんは、それを思いっきり
襖に投げつけて、襖に穴があく。そういうシーン。
夫の浮気を知らぬ顔して暮らす妻の激しい怒りと悲しみが
どどーっと現われるシーン。
私的には、これこそ“阿修羅”だと思うんだけどなー。
(ちなみにお母さんは普段はしとやかで着物が似合って
娘四人を育てて、穏やかで…という妻なんですよ!良妻賢母なのです!)

八千草さんがこのシーンをどんな風にやるのか、想像つくけどつかない。
見たかったなー。

でも、すごくいい映画でした。さすが、森田芳光監督!!
向田作品好きの私としては、1979年にNHKで放送されたドラマも見たいものです。
これは、八千草さんが次女役だったんだってー!

ところで、仲代&八千草ペアって、私が小学生のとき、映画館で号泣しまくった
「ハチ公物語」のハチの飼い主夫婦やん!! それだけで泣ける…。